February 09, 2007

The Tri-City Singers(トライシティー・シンガーズ)フィナーレ

Gospel Soup(41) The Tri-City Singers(トライシティー・シンガーズ)フィナーレ

 前回のブログで、ゴスペル歌手の年齢について書きましたが、「人気絶頂でのグループ解散」というと、キャンディーズの解散をまず思い浮かべる・・というあたりで、私の年齢もバレるでしょうか。
 
 キャンディーズは「普通の女の子に戻りたい」ということばを残しましたが、人気・実力ともに絶頂だったはずの、ゴスペルクワイヤThe Tri-City Singers(トライシティー・シンガーズ)は、2005年11月に最後のCDとなるFinaleの収録を終了、そして解散(2006年にも、ツアーは行っている)。解散の理由は「クワイヤとしての過度期だった」(byドナルド・ローレンス 写真)。Donald Lawrence

 このDonald Lawrence(ドナルド・ローレンス)& The Tri-City Singersの、さよならコンサートを収めた「Finale Act1」「Finale Act2」(CD/DVDのセット販売二枚組)のうち、Act1の功績により、ドナルドは先月発表されたステラー賞 7部門で受賞!!
 もうステラー賞、総ナメ状態ですね。
 
 というわけで、今回はその受賞を記念して?ドナルド・ローレンス(45歳!)&トライシティー・シンガーズについて書かせていただきます。

 でも、もうあちこちで絶賛されてますね。私がもう書く事はないかと思いつつ

 とにかく、Finale Act1, Act2 (CD/DVDのセット販売二枚組)は、本当に素晴らしかった!クリスチャンの人と、ノンクリスチャンでは、少し楽しみ方が違うかも知れませんが。
(↓Amazonのリンクにはわっしぃさんのレビューもありますよ。)Finale Act I

 どちらの二枚も名曲ぞろい。特にライブの幕開け♪The Blessing Of Abrahamを聞けば、ゴスペル好きな人は、体のスイッチがはいって、足が勝手に踊りだすことうけあい。風邪もインフルエンザも吹き飛ばす「爽快なアゲアゲ感」を味わえます。今年の冬の寒さは、私はこの曲で乗り切りました。
 
♪The Blessing Of Abrahamはこんな曲
 http://www.youtube.com/watch?v=DJkgBqwQRcM
(このYouTubeの映像は解像度悪いし、これだとドナルドの黒地に白水玉のネクタイ+シャツばっかり気になって、踊れなかったらすみません。)
  
 トライシティー・シンガーズ。The Best of Donald Lawrence & the Tri-City Singers: Restoring the Years

 初めて聴いたのは彼らのベスト盤の♪Bless Meで、もうそれ以来、大ファンになってしまいました。ドナルド・ローレンスが好きというより、このクワイヤが好き!という気持ちに近いです。

 体にハーモニーが循環するような感覚を味わえるクワイヤー。体にハーモニーが突き抜けるクワイヤー

 ♪Bless Me(ヤベツの祈り)のBless Meという響きの美しさ。ボリュームの膨らみや、ゆらぎ。時折みせるふっと力がぬけたような体が浮いたような声のぬきかた、大地からわき上がるような男声と、天から降ってくるような女声のからみあい。もちろん♪Bless Meのようなスローな曲だけでなく、アップテンポの曲も、もう最高に楽しくて、下品にもならず、絶叫調にもならず、エネルギーに満ちた力強さにノックアウトされ、んもう!すごいすごい!と興奮したのを覚えています。
 
 FinaleのDVDをみて、クワイヤの歌声に感動したのはもちろんですが、ドナルド・ローレンスについて感心したのは、その手の動きでした。顔じゃなくて(←ああ、また言ってしまった。私はいつも一言多いんだ)。
 
 時々左手で、クワイヤの声の調子を指揮しているのがわかる箇所があるんですが、ものすごく雄弁な手のひらです。手の動きをみれば、歌い方がわかる。彼に限らず、私は男性の指揮者の手を動き見るのが、大好きなのですが(ほほほ)、ドナルド・ローレンスの手は、物語をつむぐ手のひら。

 声を膨らませる。
 静める。
 ボリュームの上げ下げ。
 ほんと手を見てわかる。
 ああ、彼はこの手で。あのクワイヤを指導していたのだなあと、思わず納得しました。
  
 彼ね、眠そうな目をしてるでしょう(笑)。普段の目に表情が乏しいから、どうやって、この大所帯をまとめているのだろうなあ〜って感じだったのですが。目力(めぢから)じゃなくて、手力(てぢから)でしたね。
 
 クワイヤ解散の理由については、ゴスペルミュージックメルマガのふるさわさんのバックナンバーページをご覧ください。

 これ以外にも、Donald Lawewnce(ドナルド・ローレンス)がインタビューに答えて、解散について語っている記事もみつけました。Black Gospel.com

 12〜13年間(2004年のインタビュー当時)、トライシティーシンガーズと歩みをともにして、記念碑的なアルバムを6枚も残し、なぜ、今の時期に解散なのか?とインタビュアーに聞かれて、
 
 ドナルド「ええ、ちょうど今、我々はまさに過度期を迎えたということです。メンバーという面からみると、クワイヤの中にも有能な才能があり、その才能を自分自身のキャリアへと、移行させたい動きがあるのですが、トライシティーシンガーズは、いまだかつて、そのような大規模なメンバー入れかえをしたことがなかったのです。
 僕たちは常に「メンバー全員一緒」か、あるいは「ゼロ」だったんですね。ですから僕は、もう一度、クワイヤやすべてのメンバーを再編成するよりも、むしろ、この章の幕をいったん降ろしたほうがいいと考えたわけです。むろん、また後に、全く新しい若いTri-Cityの第二世代なんかが、出てくるかもしれませんが。とにかく、僕は直感的に、まさに今我々は、転換すべき時期に来たんだと思ったのです。」
(↑直感で、歴史をもつクワイヤ解散ですかいな!?)
 
 この会話のあと、「解散が決まってからのメンバーの雰囲気はどうか?」と、たずねられて「ほろ苦いムードですよ。(解散を)理解してくれているメンバーもいますが、まだ理解できていないメンバーもいますから」
とも答えている。

 う〜む。そりゃそうでしょう。彼一人が、クワイヤのディレクターを辞めるとかいうなら、まだしも、クワイヤそのものを解散させるんですから。
 
 きっとクワイヤの中にもいろんな意見が噴出したんでしょうね。ソロで活躍したいメンバーやら脱会希望やら。1981年結成のクワイヤらしいので、ドナルドがディレクターとして着任する前からクワイヤにいる古参のメンバーがいたりで、うむむ。ややこしかったのかも。と、勝手に想像。

 (ちなみに、トライシティーを卒業して、昨年6月に、ソロデビューした人物としてはDewayne Woodsというシンガーがいます。おっちーさんのブログ参照。Finale Act2のDVDでは、HIV陽性だったのが、陰性になった!神はグレートヒーラーだと感極まって叫んでいます。)
 
 あと、今回調べていて初めて知ったんですが、ドナルド・ローレンスって、実は数多くのレコードレーベルを、渡り歩いてる人なんですね。ひとつの所ににとどまらない、次に行きたい性格なのかもしれません。

 ほな、流浪のバイブル・テラー(聖書の語り部)とでも、呼びましょう(呼ぶなっ)。それじゃなかったら、バイブルの吟遊詩人とか、平家物語を語る琵琶法師とか呼びますか?(だから、呼ぶなって)。
 
 ゴスペルはもともと、聖書由来の曲が多いですが、彼の真骨頂のひとつに、聖書の「ストーリー」をモチーフとして、それを壮大な現代の「バイブル絵巻」へと、蘇らせた功績を挙げる人も多いでしょう。そのうち、またこのブログでも♪Blessing of Abrahamか、♪Bless Meあたりを訳して掲載したいと思っています。
 
 長くなりました。今日はこのへんで。
 
<もっと映像がみたい方>  ちょっと激しい映像が多いです(汗)
 http://www.youtube.com/watch?v=3YeWje--1Yg
 http://www.youtube.com/watch?v=wuOcIigwVhs&mode=related&search=
 http://www.youtube.com/watch?v=30YD-3cuM_s&mode=related&search=
 
<ドナルド・ローレンスについてもっと知りたい方>
わっしぃさんのブラックゴスペル掲示板 720〜725まで詳細な記述があります。クワイヤディレクター・作曲家・プロデューサー・歌手としての、彼の活躍がわかります。
 ドナルドローレンス特集

<Wikipedia>  
 http://en.wikipedia.org/wiki/Donald_Lawrence

<The Tri-City Singers オフィシャルサイト>
 http://www.tricitysingers.com/

<The Tri-City Singers解散に関する記事>

 http://www.bmi.com/musicworld/entry/334999
 http://www.blackgospel.com/choirs/tricitysingers/review/
 

<ドナルドが所属したレーベル>
 GospoCentric(1993〜)
 Reprise
 Crystal Rose(彼のレーベル)でレコード作ってSparrow Recordsで流通(1995)とか。
 Star Song
 Island Recordsで、レコード作ったけど販売されずの記録あり。
 EMI Gospel(2000〜)
 Quiet Water Entertainment(彼自身のレーベル。まだ存在)
 Verity Records(現在所属)

<Stellar Awards 2007>7部門で受賞
 * Artist of the Year for Finale: Act One
 * Choir of the Year for Finale: Act One
 * Producer of the Year for Finale: Act One
 * Contemporary CD of the Year for Finale: Act One
 * Contemporary Choir of the Year for Finale: Act One
 * Special Event CD of the Year for Finale: Act One
 * Music Video of the Year for Finale: Act One


graceshinkai at 16:04│Comments(13)TrackBack(0)ゴスペル時事ネタ・人物伝 | ゴスペル雑記帳

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この記事へのコメント

1. Posted by hana   February 10, 2007 03:30
しんかいさんのブログを読んでいるのに、彼らのこと知りませんでした・・・

でもしんかいさんがここまで絶賛しているならば気になるなあ・・・今度チェックしますね。
2. Posted by しんかい   February 10, 2007 05:54
☆hana様
いつも、コメントありがとうございます。

>しんかいさんのブログを読んでいるのに、彼らのこと知りませんでした・・・

Tri-City〜。いえいえ、私も自分がゴスペルサークルにはいるまで、このグループについて、全く知りませんでした。実際にクワイヤで歌っている人たちとか、クリスチャンの方々に認知度・好感度が高いグループかもです。また、機会がありましたらご視聴なぞ(って、私は営業マンかっ!?)
3. Posted by ハンナ   February 10, 2007 18:11
きっとツボが同じと信じているハンナです☆

まさに今、毎週毎週「エ〜ブラハ〜〜ム♪」とクワイヤーで練習しておった次第です(^_^;)
この曲はシングルカットされていてステージでも使えるカラオケがあるのです。
ほんとアゲアゲで爽快感抜群の楽しい曲ですよネ。
メチャ直訳の意味解説をしていたので(^_^;)、シンカイさんの訳を楽しみにしていま〜す♪

そぉか〜ドナルドローレンス・・・ポイントはあの「手」だったのですね。
穴が開くほど観察してみます!

本日もごちそうさまでした〜〜☆☆
お腹いっぱいですヨ。いつもありがとうございます
4. Posted by しんかい   February 10, 2007 20:52
☆ハンナ様
前回にひきつづき、コメントありがとうございます。

>まさに今、毎週毎週「エ〜ブラハ〜〜ム♪」とクワイヤーで練習しておった次第です(^_^;)

な〜んと!そうなんですか。皆様、新曲をクワイヤに取り入れるのがお早いんですねえ。関西でも複数のクワイヤさんのレパートリーになっているようです。

>この曲はシングルカットされていてステージでも使えるカラオケがあるのです。

シングルにカラオケがついているのですか?それともカラオケは、また別にどこかで購入?いずれにしても、ステージで使えるちゃんとしたカラオケがあるなんていいですね。

>お腹いっぱいですヨ。

いやあ、ゴスペル「スープ」というブログ名なので、「お腹いっぱい」とおっしゃっていただくのは、何よりうれしいです♪お腹こわした!とか言われることのないように、気をつけなくっちゃです。
では、またのご来店お待ちしております。
5. Posted by ハンナ   February 10, 2007 22:33
そうで〜す♪シングルにカラオケが付いているのですヨ☆
アマゾンで770円で売ってます。ご自宅で1人アゲアゲはいかがですか?(笑)

…ところで
私が1番最初にはまったゴスペルは男性アカペラでした。
今じゃクワイヤーものばかり聴いているのですが、Acappellaというグループご存知ですか?
アルバム「Hymns for All the World」は賛美歌を素晴らしいコーラスアレンジで聴かせてくれるのです☆賛美歌好きにはかなりオススメです。
1曲目を聴いた瞬間に涙を流したのは、後にも先にもこのアルバムだけかなぁ〜(#^.^#)フフッ

ではではまた(*^^)v

6. Posted by しんかい’   February 11, 2007 02:41
☆ハンナ様
んもう〜!!素晴らしい情報ありがとうございます。

>そうで〜す♪シングルにカラオケが付いているのですヨ☆

シングルはカラオケつきでしたか!まさにクワイヤのニーズに応えたシングルですね。大ヒットしたというのも納得です。

>Acappellaというグループご存知ですか?

いやあ、このグループ、アルバム持ってないのでした。で、今、iTunesで、視聴してきました。きゃ〜100%ツボでございますっ!これは今後、確実にはまるでしょう!!教えて下さって、ありがとうございます。もともとアカペラ大好きで、Take6とか、あと最近Psalm 100 というグループも、いいなあと思っていたところなんでした。psalm 100のアルバム→ http://www.amazon.co.jp/God-Faithful-Psalm-100/dp/B000056VEB/sr=1-1/qid=1171128058/ref=sr_1_1/250-9881424-3961846?ie=UTF8&s=music

では、また〜。
7. Posted by Shogo   February 11, 2007 07:59
早速Final Act I & II 注文しました。
届くの楽しみだなぁ。

まだそのアルバムを聴いてもいないので、想像から申しあげますと、きっとドナルド・ローレンスは、自分が目指していたクワイヤのサウンドをそれ以上がもうないというところまで到達してしまったのでしょうね。(続く)

8. Posted by Shogo   February 11, 2007 07:59
トライシティシンガーズ解散後に、ドナルド・ローレンスがソロとして録音した、(僕が持っている唯一のアルバム)、"Speak Life" を聴いてあらためて感じるのは、まず、「聴きやすい」ということです。きっとゴスペル初心者が聴いても、えっこれがゴスペルなの?ゴスペルってもっと、シャウトして、パワフルで、ノリノリで、ハレルヤー!って絶叫してるんじゃないの?と思うくらい、この"Speak Life"は感情の抑制がうまく効いていて、耳に優しい。でも、よく聴くと、いや聴けば聴くほど、味わい深いアルバムです。曲の美しさ、アレンジの素晴らしさ、構成の巧さ、どれもが洗練されていて、何度聴いても飽きない。(続く)
9. Posted by Shogo   February 11, 2007 08:00
要は、究極のイージー・リスニング・ブラック・コンテポラリー・ゴスペルというスタイルを、早速に築き上げたのではなかろうかと思います。トライシティシガーズでクワイヤの頂点を極めた男が次に目指したのは、僕が思うに、ゴスペルへの入口の間口を広げること、つまり、もっともっと多くの人たちに(あまり構えずに)ゴスペル音楽に親しんでもらうための「聴きやすい」ゴスペルを作ることではなかったでしょうか?

「アメリカは、クリスチャン魂を失った!」と、アメリカのクリスチャンの間では、人々のジーザス離れが深刻に議論されています。そんな状況で、アメリカを救うために、神様が、D. Lawrence に、もっと誰にでも聴きやすいアルバムを作れ!と命じて、彼がみここころに従ったのではと、勝手に思う次第でございます。
10. Posted by しんかい   February 11, 2007 22:49
☆Shogo様
大長編連載の、クリスチャンの方ならではのコメントありがとうございます。

>"Speak Life" を聴いてあらためて感じるのは、まず、「聴きやすい」ということです。きっとゴスペル初心者が聴いても、えっこれがゴスペルなの?

おっしゃる通り、聴きやすいサウンドですね〜。Shogoさんが命名?されたようにまさに「イージーリスニング・ゴスペル」。スーパーマーケットで流れていてもおかしくない感じ(笑)です。ただ個人的に、私はトライシティーの何十人の声が、ぐわ〜っとくるのが好きだったので、なんだかD. Lawrence は、トライシティーというものすごい財産を捨ててしまったような、うらめしや〜な気分で、♪I speak lifeを聴いてしまいました。たはっ。ただ、もちろんソロでもD. Lawrenceが好きという方はたくさんいらっしゃるんでしょうね。昨年はLawrence個人がステラ賞総なめでしたから。(続く)
11. Posted by しんかい   February 11, 2007 23:09
Shogo様(続き)
このブログのコメント欄、字数制限があって、本当にどうもすみません。

>「アメリカは、クリスチャン魂を失った!」と、アメリカのクリスチャンの間では、人々のジーザス離れが深刻に議論されています。

ふうむう。そうなのですか。なんだか毎年大小何千?とかの、教会が閉鎖とかいう話を聞くと、教会離れがあるんだなあと思います。が、以前住んでいたセントルイスは、アメリカのバイブルベルト地帯のいちばん端っこ、良くも悪くもキリスト教の根強い地域だったので「アメリカ人ってこんなに保守的なの?」とカルチャーショックなこともしばしばでした(笑)。
12. Posted by おっちー   February 11, 2007 23:15
しんかいさん
毎度素晴らしい情報をありがとうございます

僕もドナルドというより彼が手塩にかけて磨き上げたこの素晴らしいクワイアーの歌声が大好きです。
そして彼の作った曲がこれまた本当に素晴らしいですよね!

素晴らしいクワイアーが一旦終了なのは本当に残念ですがどんな形であっても残ってほしいものです。

そしてまた新しいクワイアーが世に出れば嬉しいです(^0^)/
13. Posted by しんかい   February 13, 2007 09:56
☆おっちー様

このたびは、リンクさせていただきました。いつもながら、ありがとうございます。

>僕もドナルドというより彼が手塩にかけて磨き上げたこの素晴らしいクワイアーの歌声が大好きです。
そして彼の作った曲がこれまた本当に素晴らしいですよね!

今回、おっちーさんに書いていただいたコメントは、本当に全部同感です。トライシティーの第二世代グループ?出てきて欲しいですね〜!!

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