Seasons of Love〜ミュージカルRENT〜歌詞・訳Little Drummer Boy(リトル・ドラマー・ボーイ)

October 27, 2010

いつか聴こえる日 『God Be With You Till We Meet Again』

Gospel Soup (101) いつか聴こえる日
賛美歌『God Be With You Till We Meet Again』 また会う日まで〜

 
 先日来、曲の録音を聞いて、あまりの自分のヘタさや、音程のブレに悶絶しつつ、と、同時に、私は歌っている時に、周りの人の声をちゃんと聴けてないなあと反省している。話はズレるのだけれど、ふと思い出したのがこの歌のことだ。

 ♪また会う日まで、といえば、私たちの世代より上なら、モミアゲ尾崎紀世彦の♪また会う〜日まで〜、でこの歌は大好きだったけど、今回は、そっちじゃなくて、有名な賛美歌の「神ともにいまして〜また会う日まで〜」のほう。

 私の父は、私が大学進学で下宿をするために、家を離れるときや、どこか遠くに行く時、別れ際によく「ほな、『また、あ〜あ〜う〜日まで〜』やな」と言っていた。私はいつも、実にテキトーに「はいはい。ほな♪また、会う日まで。」と、相づちをうって、スルーして、さっさと手を振って、荷物をまとめて、出かけていた。

 父はクリスチャンではないのだが、これは賛美歌『神ともにいまして』の一節で、その台詞のあとには、本来「♪また会う日まで、神の守り、汝が身を離れざれ」と、続くのだった(アカペラで歌っていらっしゃる方の音源はこちら)



父は中学校の英語の教師だったが、卒業文集の寄せ書きや、卒業祝いメッセージにも、よく、

May God be always with you

〜神さまが常にみなさんと共にいますように〜と、書いていた。当時、昭和世代の男性教師たちは、たいてい「少年よ!大志をいだけ!」とか、努力!根性!的な言葉を、生徒への、はなむけの言葉として書いてたものだ。
 なぜ、お父さんはそのテのことを書かないのかと、一度聞いたら

「自分に大志もド根性もないのに、そんなもん、恥ずかしくて、子どもに向かってよう書かん。」

 と、実に、ささやかでまっとうな理由を言っていた。
 要は、生徒たちが卒業したら、自分はもう何もできないのだから、あとは、彼らが幸多き人生であることを願うしかない、というわけだ。

 さて、その『また会う日まで』の曲と歌詞。知ってはいたが、ずっと心にも留めず、私の中では、ひとつの「知ってる歌」にしかすぎなかった。

 それが、「ああ、あれはそういう歌だったのか!」と、そして、父親がなぜこの歌の一節を、別れ際にいつも言うのかと、クリアにわかったのが、自分の娘が11ヶ月ばかり海外に行くというので、見送った時だった。

 今まで、私はムスメを、朝には起こして、朝食〜お弁当〜夕食を作って、洗濯もしていたわけだが、離れて生活するとなれば、私が関われることは、限りなくゼロに等しい。

 事故にあわないように、健康であるように、楽しんで生活できますように、まさに「また会う日まで」の歌詞のまんま、の気分だった。
 
 
 神ともにいまして 行く道を守り
 天(あめ)の御糧(みかて)もて 力を与えませ
 また会う日まで また会う日まで
 神の守り 汝(な)が身を離れざれ


 若い頃は、たぶん誰でも親の言うことは、たいてい聴こえちゃいない。私の子どもも二人とも、ティーンエイジャーになって、親の言う事なんざあ、まるで、聞いちゃあいない。いや、うっとおしくて、聞きたくないらしい。そして、自分のいいたい事は、親には聞こえてないと思ってたりするらしい。。。ことを、ヒリヒリと感じる。

 お互いがお互いの声を、聞いていない、聞こえてない。やっかいな時期だ。

 父親が初めて私に「ほな、『また、会う日まで』やな」と言ってから、25年たって、ようやくそれが、聴こえたのだから、世の中には、時間が経ってから、こだまのように響いて帰ってくる歌や言葉もあるらしい。

 もともとの英語の歌詞は、「いつかまた主の足もと(天国)で会おう」という永き別れの歌詞だけど、日本語歌詞は、1番とかだと、卒業式にも、別れにも、お葬式にも使われる、いい歌詞だ。

<英語の歌詞はこちら>
http://www.soundpie.com/hymn/405.htm

...しかし、アカペラって、なんて難しいんでしょう。うー。うー。


graceshinkai at 14:12│Comments(9)TrackBack(0) ゴスペル雑記帳 

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この記事へのコメント

1. Posted by べちゃん   October 27, 2010 17:59
しんかいさん、いいお父さんのもとで育ったんですねぇ。いいな〜、こういうお父さん。好きだ。

わたしね〜、いつのころからか、寺でも神社でも教会でも、拝むときは、家族や友達みんなの顔を思い出して、わるいことがおこりませんように、の黙祷をささげているの。

お祈り、賽銭すくないのに長いったらありゃしない。

娘さん、11ヶ月の留学に行かれたんですか??
知らなかった。
それはそれは、親としては心配で、でも喜びもおおきいですね。無事に帰ってきますように。
2. Posted by りえ   October 27, 2010 20:31
しんかいパパ素敵よねー

私も子供を生んで初めて親のありがたみを感じたクチでして・・・(それもたぶんまだ半分ぐらいしかわかってないかな)
結局は順送りなんじゃないかなあ、と。

お嬢ちゃま、もうすぐ帰ってくるねー。
楽しみだね、どんなに素敵になって帰ってくるのかしら???


アカペラは難しい、以下同文
3. Posted by Nobu   October 28, 2010 04:46
真貝さん、泣けました。(T_T)

真貝さんが書かれた文章に、
あまりに偉大で素晴らしいお父様に、

心を打たれて涙が止まりません…


賛美歌405番

日本語の歌詞も英語の歌詞も心に染みます。
Mormon Tabernacle Choir 皆同じ思いなのでしょうね。パイプオルガンだけの演奏n
4. Posted by Nobu   October 28, 2010 05:12
失礼しました。途中で切れちゃいました。m(_ _)m

パイプの音色にも打たれながら、私自身も両親に見送られて故郷を後にした遠い日の事を思い出していました。
今晩久しぶりに母に電話します。ありがとう、真貝さん。
5. Posted by shinkai   October 28, 2010 07:49
◆べちゃん様

べちゃんさんちの、お子様がたは、そのべちゃんさんのお祈りで、お健やかに、しかーも皆さん、めちゃめちゃ優秀!に、活き活きとお育ちになったのですね。

お賽銭の額(笑)。
ゴスペルを歌っていて、あれですが、我が家は、実は神社の鳥居の中・神社の参道のわきに家があるのです。お賽銭もなしで、いつも神社に向かって歩きながら、神社様にもあれこれ「よろしく」お願いしている不届きなワタシです。
6. Posted by shinkai   October 28, 2010 07:52
◆りえ様

うん。「順送り」本当にそうだね。
りえさんちのご両親も、素晴らしい方で、しかも、そこそこご近所に住んでいらして、うらやましいです。

ムスメ、もうすぐ帰ってきます。あまりに楽しくて、帰りたくないらしいけど(笑)。

7. Posted by shinkai   October 28, 2010 07:58
◆Nobu様

わっわっ!読んでくださり、さらにコメントありがとうございます。最近、涙腺が弱くなってはりませんか?大丈夫でしょうか(笑)
「偉大なお父様」とか、言われたら、それこそ父は恥ずかしくて、ひっくりかえりそうですが、ありがとうございます。

てっきり、Nobu先生は、地元の方と思ってました。故郷をあとにされたことがおありだったのですね。離れてることで、親が子どもの無事を祈る時期もあれば、親の年齢を考えて、子どもが親の無事を祈る時期もあるのでしょうね。

私の両親も、「後期高齢者」にすっかり入る年齢になりました。
8. Posted by Shogo   November 23, 2010 02:28
大好きな讃美歌です。
小学校の卒業式では毎年歌っていました。
先生も子どもたちもみな大好きな歌で、
「まーた、あ〜・あ〜・う〜・ひぃ・まっ、でーえーー」のところになると、みな熱が入って、大興奮し、僕たちは大声を張り上げてシャウトしていました。感情は「かーみのぉ、おー・お〜・ま〜もりぃい〜」でピークに達し、感極まります。少し長めにこの「ま〜もりぃい〜」を伸ばして、思い残すことなく感情を声に乗せ、「な〜がみを、はなれーざーれー」で、余韻にひたりながら、別れの悲しみと出会いの感謝の中に気持ちを収めていく、そんな歌でした。たんたんと歌うとしんみりするのかもしれませんが、僕らはいつも熱くドラマティックに歌ってました。自分で歌って自分で感動する讃美歌です。
9. Posted by shinkai   November 23, 2010 17:33
◆Shogo様

小学校の頃から、熱い小学生でいらした(?)のですか(笑)。小学生たちも、感情移入・陶酔できて、ドラマチックにしてくれる歌だったとは。
たしかに、この「まーた、ああうー、」と伸ばしながら高音に行き、盛り上がりと余韻をたたえて歌えるこの歌は、歌っていて気持ちのいい歌ですねえ。うーん、名曲。日本語で訳された方のセンスも素敵です。来年3月の卒業式には、ウチの息子もこの歌で卒業生を送り出すはず。楽しみです。

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