October 02, 2009
The Blessing Of Abraham(アブラハムの祝福)とその背景
Gospel Soup (90) ♪The Blessing Of Abraham(アブラハムの祝福)とその背景
とても楽しいゴスペル曲。ドナルド・ローレンス(Donald Lawrence)と The Tri-City Singers (トライシティーシンガーズ)の、♪Blessing Of Abraham(ブレッシング・オブ・エイブラハム)。
リンカーン大統領のファーストネームは、アブラハムだった。
♪アブラハムに〜は、7人の子。ひとりはのっぽであとはチビ。っていう手遊び歌をキャンプで歌ったことのある人は、少なからずいるだろう。でも、うーん、私たちにとって、アブラハムはなかなか遠い。
気分高揚には最適なゴスペル曲で、♪ザ・ブレッシング・オブ・エ〜イブラハムと鼻歌で歌っていると、掃除もはかどる。でもそのそばから、エルサレムで、パレスチナ人デモ隊とイスラエル警察が衝突とかいうニュースが流れてくると、気持ちは複雑だ。
アブラハムは、ユダヤ人のいわば始祖のような存在であり、イスラム教・キリスト教にとっても聖人。この歌は、ユダヤ人だけでなく、すべての人がいわばアブラハムの子孫であり、彼のような強い信仰を持って受け継げば、神はあなたを祝福して繁栄させてくださるという内容・・・なのだが、まずは映像と歌詞/和訳を。
とても楽しいゴスペル曲。ドナルド・ローレンス(Donald Lawrence)と The Tri-City Singers (トライシティーシンガーズ)の、♪Blessing Of Abraham(ブレッシング・オブ・エイブラハム)。
リンカーン大統領のファーストネームは、アブラハムだった。
♪アブラハムに〜は、7人の子。ひとりはのっぽであとはチビ。っていう手遊び歌をキャンプで歌ったことのある人は、少なからずいるだろう。でも、うーん、私たちにとって、アブラハムはなかなか遠い。
気分高揚には最適なゴスペル曲で、♪ザ・ブレッシング・オブ・エ〜イブラハムと鼻歌で歌っていると、掃除もはかどる。でもそのそばから、エルサレムで、パレスチナ人デモ隊とイスラエル警察が衝突とかいうニュースが流れてくると、気持ちは複雑だ。
アブラハムは、ユダヤ人のいわば始祖のような存在であり、イスラム教・キリスト教にとっても聖人。この歌は、ユダヤ人だけでなく、すべての人がいわばアブラハムの子孫であり、彼のような強い信仰を持って受け継げば、神はあなたを祝福して繁栄させてくださるという内容・・・なのだが、まずは映像と歌詞/和訳を。
Blessing Of Abraham By Donald Lawrence
I am the God who healeth thee (私は、汝を癒す神である)
Oh, that you only trust in Me(おお、汝は唯一私(神)を依り頼むべき)
You are the seed by faith receive (あなたがたは信仰によって、アブラハムの子孫となるのだから)
The blessing of Abraham(アブラハムが得た祝福を、あなたがたも受け取りなさい)
The blessing of Abraham(アブラハムの祝福を)
Wherever you are, wherever you go
(あなたがどこにいようとも、あなたがどこに行こうとも)
*2回目のwhereverは、略されてwhere’er you go(ウェアエァー ユゴー)と歌っている。
Whatever you touch is anointed to grow
(あなたが触れたものすべては、聖なるものとして祝福され繁栄する)
You are the seed by faith receive
(あなたは信仰によって、アブラハムの子孫となるのです)
The blessing of Abraham(アブラハムの祝福を受け取りなさい)×2
It's your inheritance, get your inheritance
(それはあなたが受け継ぐべきもの。あなたの遺産を手に入れなさい)
You are the seed by faith receive
(あなたは信仰によって、アブラハムの子孫となるのだ)
The blessing of Abraham(アブラハムの祝福を受け取りなさい)×2
It's yours, it's yours(それはあなたのもの。それはあなたのもの)
It's your inheritance(それはあなたが受け継ぐべきもの)
The head not the tail(尾ではなく、頭となり)
Above not beneath (下ではなく上に立ち)
A lender not a borrower(また借り手ではなく貸し手になる)
Get your inheritance(神の祝福というあなたの遺産を受け継ぐのです)×繰り返し
う〜ん、壮大なる「遺産相続の歌」(笑)
<補足>
・healeth:古語= healsと同じ。King Jamesバージョンの聖書による歌詞。
・thee (ジー):古語。あなた=汝
・seed:種子。転じて(集合的に)子孫。
・inheritance: 遺産 相続するもの 継承物
●アブラハム(英語発音エイブラハム):旧約聖書中のイスラエル人(つまりユダヤ人)。その篤く確固とした信仰がゆえに、神からの最大の祝福(blessing)を得たとされる人物。老齢75歳にして神から啓示を受け、約束の地カナン(現在のイスラエル/パレスチナ地域)に旅立つ。その時に、神から
「わたし(神)はあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、(中略)地上の全ての民族は、あなたによって祝福される。」
と言われた人物である。(旧約聖書 創世記12:1〜4)
●そしてアブラハムはカナン地方に入った時には
「主はアブラム(アブラハム)に現れて言われた。『あなたの子孫にこの土地を与える』」(創世記12:7)
●さらに再契約!!!
「あなたの子孫にこの土地を与える。エジプトの川から大河ユーフラテスに至るまで」(創世記15:18)
ここまで、「契約」が繰り返されているとなれば、ユダヤの人達が、この土地にこだわるのも見えてくる。
●旧約聖書における、アブラハムについての記載はとても長い。
特にアブラハムが神から祝福を受けたとされるのは、年老いて得た愛する息子のイサクをさえ、神の命のままに「はん祭(さい)=生け贄」として、山上で神に備えようとしたからである。(結局、イサクに手をかけようとしたその時に、「あなたは自分の独り子である息子すら、わたしにささげることを惜しまなかった。」と神の使いの声がして、息子のかわりとなる、雄羊が山に用意されていたとされる。)(創世記22)
●イエス・キリストも、アブラハム〜ダビデまで14代、ダビデからバビロンの移住まで14代、バビロンへ移されてから14代。と、アブラハムの直系子孫であることが、新約聖書で強調されている(新約聖書 マタイ1)
●また、イエス自身がアブラハムの信仰について、言及する箇所がある。「信仰によって、アブラハムは、相続財産として受け取るべき地に出て行けとの召しを受けたとき、これに従い、どこに行くのかを知らないで、出て行きました。信仰によって、彼は約束された地に他国人のようにして住み、同じ約束をともに相続するイサクやヤコブとともに天幕生活をしました。」
●歌詞の最後の部分は、旧約聖書(申命記 28:13)、神の祝福について書かれた章「主はあなたを頭とし、決して尾とはされない。あなたは常に上に立ち、下になることはないであろう。」
The LORD will make you the head, not the tail. If you pay attention to the commands of the LORD your God that I give you this day and carefully follow them, you will always be at the top, never at the bottom.に由来する。
日本人にとって、なかなかピンとこないアブラハムだが、幾千年経っても、アブラハムはいまだに、世界の中ででまさに「現役」の大きな影響力を持っている。
(話が横道にそれるが、アブラハムと同様に、神からの祝福をうけたのが、彼の奥さんのサラSarah(セーラ)だが、"サラ"は、今だにアメリカ人女性の名前として、ポピュラーだ。サラは高齢にして多くの子どもを産むことができたが、手元にある「聖書に由来したアメリカ人の名前」という小冊子(1997年度版)でも、女児ベイビーの名付けトップ1の名前として、いまだにSarahが、挙がっているくらいだ。)
超〜大ざっぱな話をすれば、アブラハムが、神からとして与えられたというのが「カナンの地」で、それが現在のイスラエル/パレスチナ地域「約束の地(Promised land)」。アブラハム自身は、それこそ神の祝福・加護(blessing)を得て、カナンに到着したが、ユダヤ人はその後幾度も、その地域を失ってきた。エジプトでの奴隷生活・モーセに率いられた出エジプト・バビロン捕囚、ローマやトルコによる征服などを経て、彼らは結局、2000年もの流浪という苦難の歴史を歩んだ。
それでもなおユダヤ人が、約束の地に戻り、国を作ることを悲願としたのは、上記の聖書の記述を、ひたすらに、よすがとしたからである。
第二次大戦後(1948)、そのアブラハム以来の「約束の地」にようやく、イスラエル共和国が建設された。しかしこの建国が、逆に在住のパレスチナ人を追い出すことになり、パレスチナ人は難民化。
結局その後4次にわたる中東戦争、エルサレムの帰属問題、ガザ地区の抗争・・・・ああ、そして3日前のパレスチナのニュースへと続く。
つまり、これらのイスラエル/パレスチナ抗争の歴史もすべて!!!元をだとれば、このアブラハムの話にたどりつくのだ。
この♪Blessing Of Abrahamの歌は、アブラハムから受け継いだ「遺産inheritance」を、土地を越えて、神を信頼したことによって得た広義の「Blessing 祝福」として、歌われている。
アブラハムに馴染みのある人は、この歌詞に気持ちを乗せて歌えるのかもしれない。逆にアブラハムという人物に、実感としての馴染みのない、ジャパニーズ一般ピーポー(私も含む)は、アブラハムがどれだけ、数千年来の世界史に、延々と影響を与え続けたかを、レビューしてみるのも、興味深いかもしれない。
世界史の教科書に出てくる中東問題の記載は、第二次世界大戦後から話が始まるから、逆にわかりづらい。むしろ、ストーリーをアブラハムまでさかのぼれば、なぜユダヤ人がそこまで、あの土地を欲しがったか、いやむしろあの土地に帰ることを当然と思っていたかが、よくわかるのになーと、いつも思う。
そしてゴスペルファンの方にとっては、よくご存知の通り、このヨルダン川の向うの「約束の地」は、黒人霊歌においては、時には天国とすら重なる憧憬をもって、特別な思いを込めて歌われてきた。
三千数百年前の古代エジプトで、奴隷として扱われていたユダヤ人たち。彼らはエジプトでの圧政に耐えかね、脱出を試み、モーセに率いられて奇跡を経て(割れた紅海の底を歩いて渡るなど)、さらにモーセの死後はヨシュアの導きによって、苦労の末にカナンの地に戻ることができた(出エジプト記)。アメリカに奴隷として連れてこられたアフリカの黒人たちは、この出エジプト記に自らの境遇を重ねて、ヨルダン川、約束の地を歌で描いた。
ちなみに約束の地(promised land)という単語そのものも、今なお、現役だ。オバマ大統領は、選挙演説の中で何度か、苦難の道のりの末にたどりつくべき新しい国アメリカという文脈で、モーゼや、キング牧師とだぶらせてPromised Landという言葉をよく使っていた。
♪Blessing Of Abraham〜アブラハムを切り口とすると、世界はちょっとだけわかりやすくなる・・・と思う。

Finale Act I
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I am the God who healeth thee (私は、汝を癒す神である)
Oh, that you only trust in Me(おお、汝は唯一私(神)を依り頼むべき)
You are the seed by faith receive (あなたがたは信仰によって、アブラハムの子孫となるのだから)
The blessing of Abraham(アブラハムが得た祝福を、あなたがたも受け取りなさい)
The blessing of Abraham(アブラハムの祝福を)
Wherever you are, wherever you go
(あなたがどこにいようとも、あなたがどこに行こうとも)
*2回目のwhereverは、略されてwhere’er you go(ウェアエァー ユゴー)と歌っている。
Whatever you touch is anointed to grow
(あなたが触れたものすべては、聖なるものとして祝福され繁栄する)
You are the seed by faith receive
(あなたは信仰によって、アブラハムの子孫となるのです)
The blessing of Abraham(アブラハムの祝福を受け取りなさい)×2
It's your inheritance, get your inheritance
(それはあなたが受け継ぐべきもの。あなたの遺産を手に入れなさい)
You are the seed by faith receive
(あなたは信仰によって、アブラハムの子孫となるのだ)
The blessing of Abraham(アブラハムの祝福を受け取りなさい)×2
It's yours, it's yours(それはあなたのもの。それはあなたのもの)
It's your inheritance(それはあなたが受け継ぐべきもの)
The head not the tail(尾ではなく、頭となり)
Above not beneath (下ではなく上に立ち)
A lender not a borrower(また借り手ではなく貸し手になる)
Get your inheritance(神の祝福というあなたの遺産を受け継ぐのです)×繰り返し
う〜ん、壮大なる「遺産相続の歌」(笑)

<補足>
・healeth:古語= healsと同じ。King Jamesバージョンの聖書による歌詞。
・thee (ジー):古語。あなた=汝
・seed:種子。転じて(集合的に)子孫。
・inheritance: 遺産 相続するもの 継承物
●アブラハム(英語発音エイブラハム):旧約聖書中のイスラエル人(つまりユダヤ人)。その篤く確固とした信仰がゆえに、神からの最大の祝福(blessing)を得たとされる人物。老齢75歳にして神から啓示を受け、約束の地カナン(現在のイスラエル/パレスチナ地域)に旅立つ。その時に、神から
「わたし(神)はあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、(中略)地上の全ての民族は、あなたによって祝福される。」
と言われた人物である。(旧約聖書 創世記12:1〜4)
●そしてアブラハムはカナン地方に入った時には
「主はアブラム(アブラハム)に現れて言われた。『あなたの子孫にこの土地を与える』」(創世記12:7)
●さらに再契約!!!
「あなたの子孫にこの土地を与える。エジプトの川から大河ユーフラテスに至るまで」(創世記15:18)
ここまで、「契約」が繰り返されているとなれば、ユダヤの人達が、この土地にこだわるのも見えてくる。
●旧約聖書における、アブラハムについての記載はとても長い。
特にアブラハムが神から祝福を受けたとされるのは、年老いて得た愛する息子のイサクをさえ、神の命のままに「はん祭(さい)=生け贄」として、山上で神に備えようとしたからである。(結局、イサクに手をかけようとしたその時に、「あなたは自分の独り子である息子すら、わたしにささげることを惜しまなかった。」と神の使いの声がして、息子のかわりとなる、雄羊が山に用意されていたとされる。)(創世記22)
●イエス・キリストも、アブラハム〜ダビデまで14代、ダビデからバビロンの移住まで14代、バビロンへ移されてから14代。と、アブラハムの直系子孫であることが、新約聖書で強調されている(新約聖書 マタイ1)
●また、イエス自身がアブラハムの信仰について、言及する箇所がある。「信仰によって、アブラハムは、相続財産として受け取るべき地に出て行けとの召しを受けたとき、これに従い、どこに行くのかを知らないで、出て行きました。信仰によって、彼は約束された地に他国人のようにして住み、同じ約束をともに相続するイサクやヤコブとともに天幕生活をしました。」
●歌詞の最後の部分は、旧約聖書(申命記 28:13)、神の祝福について書かれた章「主はあなたを頭とし、決して尾とはされない。あなたは常に上に立ち、下になることはないであろう。」
The LORD will make you the head, not the tail. If you pay attention to the commands of the LORD your God that I give you this day and carefully follow them, you will always be at the top, never at the bottom.に由来する。
日本人にとって、なかなかピンとこないアブラハムだが、幾千年経っても、アブラハムはいまだに、世界の中ででまさに「現役」の大きな影響力を持っている。
(話が横道にそれるが、アブラハムと同様に、神からの祝福をうけたのが、彼の奥さんのサラSarah(セーラ)だが、"サラ"は、今だにアメリカ人女性の名前として、ポピュラーだ。サラは高齢にして多くの子どもを産むことができたが、手元にある「聖書に由来したアメリカ人の名前」という小冊子(1997年度版)でも、女児ベイビーの名付けトップ1の名前として、いまだにSarahが、挙がっているくらいだ。)
超〜大ざっぱな話をすれば、アブラハムが、神からとして与えられたというのが「カナンの地」で、それが現在のイスラエル/パレスチナ地域「約束の地(Promised land)」。アブラハム自身は、それこそ神の祝福・加護(blessing)を得て、カナンに到着したが、ユダヤ人はその後幾度も、その地域を失ってきた。エジプトでの奴隷生活・モーセに率いられた出エジプト・バビロン捕囚、ローマやトルコによる征服などを経て、彼らは結局、2000年もの流浪という苦難の歴史を歩んだ。
それでもなおユダヤ人が、約束の地に戻り、国を作ることを悲願としたのは、上記の聖書の記述を、ひたすらに、よすがとしたからである。
第二次大戦後(1948)、そのアブラハム以来の「約束の地」にようやく、イスラエル共和国が建設された。しかしこの建国が、逆に在住のパレスチナ人を追い出すことになり、パレスチナ人は難民化。
結局その後4次にわたる中東戦争、エルサレムの帰属問題、ガザ地区の抗争・・・・ああ、そして3日前のパレスチナのニュースへと続く。
つまり、これらのイスラエル/パレスチナ抗争の歴史もすべて!!!元をだとれば、このアブラハムの話にたどりつくのだ。
この♪Blessing Of Abrahamの歌は、アブラハムから受け継いだ「遺産inheritance」を、土地を越えて、神を信頼したことによって得た広義の「Blessing 祝福」として、歌われている。
アブラハムに馴染みのある人は、この歌詞に気持ちを乗せて歌えるのかもしれない。逆にアブラハムという人物に、実感としての馴染みのない、ジャパニーズ一般ピーポー(私も含む)は、アブラハムがどれだけ、数千年来の世界史に、延々と影響を与え続けたかを、レビューしてみるのも、興味深いかもしれない。
世界史の教科書に出てくる中東問題の記載は、第二次世界大戦後から話が始まるから、逆にわかりづらい。むしろ、ストーリーをアブラハムまでさかのぼれば、なぜユダヤ人がそこまで、あの土地を欲しがったか、いやむしろあの土地に帰ることを当然と思っていたかが、よくわかるのになーと、いつも思う。
そしてゴスペルファンの方にとっては、よくご存知の通り、このヨルダン川の向うの「約束の地」は、黒人霊歌においては、時には天国とすら重なる憧憬をもって、特別な思いを込めて歌われてきた。
三千数百年前の古代エジプトで、奴隷として扱われていたユダヤ人たち。彼らはエジプトでの圧政に耐えかね、脱出を試み、モーセに率いられて奇跡を経て(割れた紅海の底を歩いて渡るなど)、さらにモーセの死後はヨシュアの導きによって、苦労の末にカナンの地に戻ることができた(出エジプト記)。アメリカに奴隷として連れてこられたアフリカの黒人たちは、この出エジプト記に自らの境遇を重ねて、ヨルダン川、約束の地を歌で描いた。
ちなみに約束の地(promised land)という単語そのものも、今なお、現役だ。オバマ大統領は、選挙演説の中で何度か、苦難の道のりの末にたどりつくべき新しい国アメリカという文脈で、モーゼや、キング牧師とだぶらせてPromised Landという言葉をよく使っていた。
♪Blessing Of Abraham〜アブラハムを切り口とすると、世界はちょっとだけわかりやすくなる・・・と思う。

Finale Act I
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この記事へのコメント
1. Posted by りえ October 02, 2009 08:08
大好きな曲です
歌詞の意味がわからなくっても
ホントにかっこよくってすぐに大好きになった。
でもこうやって
歌詞の持つ意味
曲の背景や
歴史
言葉の深み
この辺りを教えてもらうと
私の中でこの曲の厚みがまします。
そしてもっともっと好きになることができます。
いつもありがとう、いつか一緒に歌おうねー

歌詞の意味がわからなくっても
ホントにかっこよくってすぐに大好きになった。
でもこうやって
歌詞の持つ意味
曲の背景や
歴史
言葉の深み
この辺りを教えてもらうと
私の中でこの曲の厚みがまします。
そしてもっともっと好きになることができます。
いつもありがとう、いつか一緒に歌おうねー

2. Posted by shinkai October 02, 2009 09:01
☆りえ様
長い文章読んでくださり、コメントありがとう。
ほんとに、この歌は大好き。もう意味はどーでもいいわっ(笑)って思うくらい楽しいですねえ。
>いつか一緒に歌おうねー
来年には、歌う企画がございますわよー!(知ってるってか?)是非、ご一緒に
長い文章読んでくださり、コメントありがとう。
ほんとに、この歌は大好き。もう意味はどーでもいいわっ(笑)って思うくらい楽しいですねえ。
>いつか一緒に歌おうねー
来年には、歌う企画がございますわよー!(知ってるってか?)是非、ご一緒に

3. Posted by べちゃん October 02, 2009 09:38
ほ〜、いつもながら、しんかいさんの知識と英語の力に感動する。すごいなぁ。こういう歌を口ずさんで生活できるってすてき。歌はいい。
信仰の力、は絶望をうすめる光る希望だったから、約束の地としての、イスラエルとパレスチナの戦争なんだねぇ。(変な書きようだが)
この歌はいいと思う。でも、その歴史と歌詞を読むと、「ほら、そういう執着捨てれば平和に安全に生きられるンちゃうの?信仰で命捨ててどうすんのさ」と思う。
私は音楽の力よりも、その根っこにある宗教の恩恵とは逆の働き(憎悪や戦争、殺戮)に切なくなってしまいます。
ちなみに、カナダで暮らしてるときに、
車のナンバープレートに、lease land という文字に書き換えて乗ってる、厳格ユダヤ教徒の人の車をみるたびに、「あ〜〜」と思っていました。
あきらめられないんやなぁ。と思って。
信仰の力、は絶望をうすめる光る希望だったから、約束の地としての、イスラエルとパレスチナの戦争なんだねぇ。(変な書きようだが)
この歌はいいと思う。でも、その歴史と歌詞を読むと、「ほら、そういう執着捨てれば平和に安全に生きられるンちゃうの?信仰で命捨ててどうすんのさ」と思う。
私は音楽の力よりも、その根っこにある宗教の恩恵とは逆の働き(憎悪や戦争、殺戮)に切なくなってしまいます。
ちなみに、カナダで暮らしてるときに、
車のナンバープレートに、lease land という文字に書き換えて乗ってる、厳格ユダヤ教徒の人の車をみるたびに、「あ〜〜」と思っていました。
あきらめられないんやなぁ。と思って。
4. Posted by Tommy October 02, 2009 10:23
うちのChoirには指導者が居ないので
誰かが好きな曲を持ってきて、楽譜と伴奏も用意して
リーダーの指揮で、さんはいっ!で歌うというスタイルなのですが、
この曲を歌いたいと言っていたメンバーが
めっきり来なくなってしまったのでお蔵入りしています。。。
素敵な曲なので楽しみにしていたんですけどねえ^^;
やっぱり素敵ですねー。。。
背景が分かったので尚更です〜
しんかいさんに感謝です☆
誰かが好きな曲を持ってきて、楽譜と伴奏も用意して
リーダーの指揮で、さんはいっ!で歌うというスタイルなのですが、
この曲を歌いたいと言っていたメンバーが
めっきり来なくなってしまったのでお蔵入りしています。。。
素敵な曲なので楽しみにしていたんですけどねえ^^;
やっぱり素敵ですねー。。。
背景が分かったので尚更です〜
しんかいさんに感謝です☆
5. Posted by shinkai October 02, 2009 15:30
☆べちゃんさん
コメントありがとうございました。
>この歌はいいと思う。でも、その歴史と歌詞を読むと、「ほら、そういう執着捨てれば平和に安全に生きられるンちゃうの?信仰で命捨ててどうすんのさ」と思う。
はい。よく言えば民族としての誇り、別の表現をすれば執着。日本人とユダヤ人のメンタリティーの違いというか、例えば日本人はアメリカに移住したとして、2世・3世くらいになると、日本語をほとんどしゃべらない(話せない)とか、日本人としてのアイデンティティを持たないとかが出てくるわけですよね。ましてや日本に対する望郷の念もなく実にあっさりしている人は多い。
でも、ユダヤ人の場合、世界中どこに行っても、何百年たってもユダヤ人であることを、確固として持ち続けてきたのは、もう想像を絶してしまいます。
>カナダで暮らしてるときに、車のナンバープレートに、lease land という文字に書き換えて乗ってる
カナダは、安住の地なんかではなく、あくまで借地なんですね。な〜る〜ほ〜ど〜。そこまで主張するる人もいるんですか。
ちなみに、我が家のアメリカにいた時のナンバープレートは、1-STEIN(アインシュタイン)という、謎かけみたいな冗談ナンバーでした。
コメントありがとうございました。
>この歌はいいと思う。でも、その歴史と歌詞を読むと、「ほら、そういう執着捨てれば平和に安全に生きられるンちゃうの?信仰で命捨ててどうすんのさ」と思う。
はい。よく言えば民族としての誇り、別の表現をすれば執着。日本人とユダヤ人のメンタリティーの違いというか、例えば日本人はアメリカに移住したとして、2世・3世くらいになると、日本語をほとんどしゃべらない(話せない)とか、日本人としてのアイデンティティを持たないとかが出てくるわけですよね。ましてや日本に対する望郷の念もなく実にあっさりしている人は多い。
でも、ユダヤ人の場合、世界中どこに行っても、何百年たってもユダヤ人であることを、確固として持ち続けてきたのは、もう想像を絶してしまいます。
>カナダで暮らしてるときに、車のナンバープレートに、lease land という文字に書き換えて乗ってる
カナダは、安住の地なんかではなく、あくまで借地なんですね。な〜る〜ほ〜ど〜。そこまで主張するる人もいるんですか。
ちなみに、我が家のアメリカにいた時のナンバープレートは、1-STEIN(アインシュタイン)という、謎かけみたいな冗談ナンバーでした。
6. Posted by shinkai October 02, 2009 15:35
☆Tommy様
コメントありがとうございます。
>この曲を歌いたいと言っていたメンバーが
めっきり来なくなってしまったのでお蔵入りしています。。。
>素敵な曲なので楽しみにしていたんですけどねえ
おやおやそうでしたか。残念ですね。
でもこのカラオケとかも市販されていますし(私たちのクワイヤは、指導してくださる先生もピアノの伴奏の先生もいらっしゃるのですが、今回は自主練用にカラオケ買ってみました。)、せーの!で伴奏つきで歌いやすいかもしれません。
他のクワイヤの方が歌っておられるのを、聞かせていただいたことがありましたが、素敵でした♪
コメントありがとうございます。
>この曲を歌いたいと言っていたメンバーが
めっきり来なくなってしまったのでお蔵入りしています。。。
>素敵な曲なので楽しみにしていたんですけどねえ
おやおやそうでしたか。残念ですね。
でもこのカラオケとかも市販されていますし(私たちのクワイヤは、指導してくださる先生もピアノの伴奏の先生もいらっしゃるのですが、今回は自主練用にカラオケ買ってみました。)、せーの!で伴奏つきで歌いやすいかもしれません。
他のクワイヤの方が歌っておられるのを、聞かせていただいたことがありましたが、素敵でした♪
7. Posted by ドリパス October 03, 2009 00:36
しんかいさん、ありがとうございます。
歌の経験の乏しい私がまず初めにできること。それは歌詞の意味を知ることです。その歌の主人公になって歌うこと。先日の「joyful joyful」もまずは和訳して意味を確認しました
なので、今回の和訳、歴史的背景を教えていただけたことは、本当にありがたいです
世界史が大の苦手な私。世界史に限らず博学の夫。しんかいさんの記事をもとに、先ほどまで、パソコンの前で世界史の講義を受講してました
日本人の私には想像もつかない民族としての誇り?執着?
夫曰く、戦前は日本人にも愛国心(って言って良いかな?)があったやろうなっと。現代の日本人が愛国心を持たなくなったのは教育の問題だろうって。日本が悪いと言いすぎると。
話がそれましたが、しんかいさんのお陰で、一曲に多くの人の思いが込められていることに改めて気づかされました。
演劇のように、その曲その曲で、色々な主人公になって歌っていきたいと思います。
そしてもっと歴史を知りたくなったので、高校の時ほったらかしにしてた勉強も、少しずつしていきたいと思います
歌の経験の乏しい私がまず初めにできること。それは歌詞の意味を知ることです。その歌の主人公になって歌うこと。先日の「joyful joyful」もまずは和訳して意味を確認しました

なので、今回の和訳、歴史的背景を教えていただけたことは、本当にありがたいです

世界史が大の苦手な私。世界史に限らず博学の夫。しんかいさんの記事をもとに、先ほどまで、パソコンの前で世界史の講義を受講してました

日本人の私には想像もつかない民族としての誇り?執着?
夫曰く、戦前は日本人にも愛国心(って言って良いかな?)があったやろうなっと。現代の日本人が愛国心を持たなくなったのは教育の問題だろうって。日本が悪いと言いすぎると。
話がそれましたが、しんかいさんのお陰で、一曲に多くの人の思いが込められていることに改めて気づかされました。
演劇のように、その曲その曲で、色々な主人公になって歌っていきたいと思います。
そしてもっと歴史を知りたくなったので、高校の時ほったらかしにしてた勉強も、少しずつしていきたいと思います

8. Posted by こはるちゃん October 03, 2009 09:02
私も大好きな曲の1つです。アタマからしっぽまでも、、、と賛美しながらやはり掃除機をかける、、、と(笑)内容も曲調もいいですよね。
9. Posted by shinkai October 03, 2009 15:44
☆ドリパス様
長い長いコメントありがとうございます。
いえいえ、私自身も世界史は詳しくありませんし、聖書については、尚更詳しくありませんです。
詳しくないついでに、自分で調べついでに書いているような次第で。
ご主人博学で、優しい方なんですねえ
いつか、ライブとかでお会いできるかしら。是非、みんなに紹介してくださいませ〜。
「歌の主人公になった歌う」っていい言葉ですね。
ワタシも主人公になるだす
ほなまたです。
長い長いコメントありがとうございます。
いえいえ、私自身も世界史は詳しくありませんし、聖書については、尚更詳しくありませんです。
詳しくないついでに、自分で調べついでに書いているような次第で。
ご主人博学で、優しい方なんですねえ

「歌の主人公になった歌う」っていい言葉ですね。
ワタシも主人公になるだす

ほなまたです。
10. Posted by shinkai October 03, 2009 15:47
☆こはるちゃん様
ご無沙汰しています。コメントありがとうございます。
はい。私はゴスペルは大好きなのですが、いつもソージキかけたりしながら、鼻歌ばっかりできちんと家で練習しないので、歌も上達しないのであります・・・・と、しばしば反省はしております。はい
ご無沙汰しています。コメントありがとうございます。
はい。私はゴスペルは大好きなのですが、いつもソージキかけたりしながら、鼻歌ばっかりできちんと家で練習しないので、歌も上達しないのであります・・・・と、しばしば反省はしております。はい

11. Posted by 月夜のうさぎ February 03, 2011 10:20

12. Posted by shinkai February 03, 2011 15:20
月夜のうさぎ様
はじめまして。
Blessing of Abrahamのコーラス楽譜は、下記のサイトで入手はできます。
http://www.igccb.com/BlackGospelSheetMusic3.html
このサイトの左側のContact usに連絡して、
その楽譜を入手したい旨を、英文メールにて伝えて、日本の住所を知らせると、日本への郵送費こみでいくらになるかと、支払い方法が知らされ、払い込むとしばらくたつとアメリカから楽譜がご自宅に郵送されます。
ただ、ここのAbrahamの楽譜は、転調後の譜面がないシンプルな楽譜です。
もう少し細かな情報を、必要でいらっしゃいましたら、私のこのブログのProfile(この画面の右)のメールのマークをクリックしていただけると、私にメッセージをいただけるしくみになっていますので、直接そちらにお返事いたします。
はじめまして。
Blessing of Abrahamのコーラス楽譜は、下記のサイトで入手はできます。
http://www.igccb.com/BlackGospelSheetMusic3.html
このサイトの左側のContact usに連絡して、
その楽譜を入手したい旨を、英文メールにて伝えて、日本の住所を知らせると、日本への郵送費こみでいくらになるかと、支払い方法が知らされ、払い込むとしばらくたつとアメリカから楽譜がご自宅に郵送されます。
ただ、ここのAbrahamの楽譜は、転調後の譜面がないシンプルな楽譜です。
もう少し細かな情報を、必要でいらっしゃいましたら、私のこのブログのProfile(この画面の右)のメールのマークをクリックしていただけると、私にメッセージをいただけるしくみになっていますので、直接そちらにお返事いたします。
13. Posted by 月夜のうさぎ February 03, 2011 23:24
さっそくのお返事をありがとうございます。さっそく、問い合わせてみます。
丁寧なお返事に、とっても感動してしまいました。
地元のゴスペルグループで歌っていますが、今年は、この曲に挑戦したくて、楽譜を探していたのですごく嬉しいです。今年の冬にでも、お聞かせできるほど練習できたらと思います。
丁寧なお返事に、とっても感動してしまいました。
地元のゴスペルグループで歌っていますが、今年は、この曲に挑戦したくて、楽譜を探していたのですごく嬉しいです。今年の冬にでも、お聞かせできるほど練習できたらと思います。
14. Posted by shinkai February 04, 2011 00:21
月夜のうさぎ様
ご丁寧にありがとうございます。
このサイトは、楽譜が届くのが遅めなのが、ちょっと難なんです(涙)が。。はい。
楽しい曲なので、皆様でノリノリで歌えることお祈りしております。
楽譜の件は、何かもありましたら、またおっしゃってください。
ご丁寧にありがとうございます。
このサイトは、楽譜が届くのが遅めなのが、ちょっと難なんです(涙)が。。はい。
楽しい曲なので、皆様でノリノリで歌えることお祈りしております。
楽譜の件は、何かもありましたら、またおっしゃってください。
15. Posted by 松 June 05, 2011 01:01

マイコーの歌詞にもしばしばでてくるこの方。「どんな人なの?」と、いつも気になっておりました。おかげさまで、こちらで貴重な情報を得ることができました。とてもわかりやすく、楽しい記事で、いつもながら興味深く読ませて頂きました。
そこでまたお願いです。今、マイコーの「地球3部作」に取り組んでおりまして(本人は大真面目?です)、マイコーのアースソングにこの方が登場します。こちらの記事、また当方にリンクさせていただきたいのですが、かまいませんでしょうか?
16. Posted by shinkai June 05, 2011 09:34
松様
お久しぶりです。こんにちは。
マイコー街道ばく進中でいらっしゃいますね♪
アースソングは私も大好きです。
リンク、もちろんどうぞどうぞです。こちらこそ、ありがとうございます。
お久しぶりです。こんにちは。
マイコー街道ばく進中でいらっしゃいますね♪
アースソングは私も大好きです。
リンク、もちろんどうぞどうぞです。こちらこそ、ありがとうございます。
17. Posted by 松 June 06, 2011 02:33
シンカイさん。ありがとうございます。
マイコー街道、驀進中(笑)というわけにもなかなかゆかず、横道に入ったり、茶屋で休憩したり、わらじが切れたり、たまにほかの役者さん(エンタテナー)にも心が動いたり・・・まあ、マイペースでぼちぼちと進んでおります。。。
マイコー街道、驀進中(笑)というわけにもなかなかゆかず、横道に入ったり、茶屋で休憩したり、わらじが切れたり、たまにほかの役者さん(エンタテナー)にも心が動いたり・・・まあ、マイペースでぼちぼちと進んでおります。。。
18. Posted by Mike Suzuki January 11, 2015 00:01
サークルで歌うので懸命に訳そうと思っていましたら、御ブログに訳が載っていたので見せていただきました。歌っていて、You are the seed by faith receiveがどうしても分からず、いろいろみてみました。すると、You are the seed, By faith receiveや、You are the seed, My faith receivesがありました。それで納得しました。You are the seed, By faith receiveがただしいのではないかと。つまり、「あなた方は子孫である。信仰によって・・・を受け取りなさい」が正しいと思うのですが。もう一つThe head not the tailは、「従者ではなく頭(かしら)であり・・・」だと判断したのですが。